和の色

NHKのドキュメンタリー番組「失われた色を求めて~植物染め・伝統100色を今の世に~」中、茨木のり子さんの詩が朗読されました。「色の名」という詩集未収録作品でした。色の和名が列挙された美しい詩。

 色の名

  胡桃(くるみ)いろ 象牙いろ すすきいろ
  栗いろ 栗鼠(りす)いろ 煙草いろ
   色の和名のよろしさにうっとりする

  柿いろ 杏いろ 珊瑚いろ
  山吹 薊(あざみ) 桔梗(ききょう)いろ 青竹 小豆 萌黄いろ
   自然になぞらえた つつましさ 確かさ

  朱鷺(とき)いろ 鶸(ひわ)いろ 鶯いろ
   かつては親しい鳥だった 身近にふれる鳥だった

  鬱金(うこん) 縹(はなだ) 納戸(なんど)いろ 利休茶 浅黄 蘇芳(すおう)いろ
   字書ひいて なんとかわかった色とりどり

  辛子いろ 蓬(よもぎ)いろ 蕨(わらび)いろ ああ わらび!
   早春くるりと照れながら
   すくすく伸びる くすんだみどり
   オリーブいろなんて言うのは もうやめた

茨木のり子(Ibaragi Noriko)


詩人は、おそらく色名帖からイメージを膨らませたのでしょう、中には不思議に感じられる名前もあります。「すすきいろ」は、あるいはすすきの穂の輝きに惹かれて薄色(うすいろ)を読み替えたものか……薄色は淡い紫を指します。また、くりねずみ色も、あえて「栗鼠(りす)いろ」と表記したと思われます。

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胡桃色 / 象牙色 / 薄色

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栗色 / 栗鼠色 / 煙草色

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柿色 / 杏色 / 珊瑚色

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山吹色 / 薊色 / 桔梗色
青竹色 / 小豆色 / 萌黄色

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朱鷺色 / 鶸色 / 鶯色

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鬱金色 / 縹色 / 納戸色
利休茶 / 浅黄色 / 蘇芳色

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辛子色 / 蓬色 / 蕨色



なお、萌黄(もえぎ)・浅黄(あさぎ・うすき)は、萌木(もえぎ)・萌葱(もえぎ)・浅葱(あさぎ)とは違います。

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萌木色 / 萌葱色 / 浅葱色


NHKの番組で中心的な人物だった染織家・吉岡幸雄さんの父・吉岡常雄さんの著作は、今も折に触れて手に取ります。いろいろなことを教えてくれる大切な本です。

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描く友1 (14)

Hiroko TANIGAKI
谷垣博子 個展

🔴 2017年5月11日(木)~5月20日(土)
🔴 GALERIE PARIS  横浜市中区日本大通14 旧横浜三井物産ビル1階

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案内状:「森の声」


個展初日に横浜へ。横浜では第33回全国都市緑化よこはまフェアの開催中で、日本大通界隈は、いたるところで市の花である薔薇と季節の草花が咲き誇っていました。
ギャラリーが入る旧横浜三井物産ビルは、日本最古のオフィスビル。ギャラリーの一隅に残る金庫の扉がオブジェのようで良い雰囲気を醸し出し、古風な窓は花に彩られた通りを切り取って見せてくれます。

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昼食は、横浜開港資料館の敷地内にあるカフェ、オージャルダンドゥペリーで。外観も内装も周辺のレトロな雰囲気に溶け込んで、パンの美味しいカフェでした。
資料館の庭でも様々な花が咲き乱れていましたが、目を惹かれたのはカルミアとセイヨウサンザシ(西洋山査子)。

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食後、シルク博物館に立ち寄り、象の鼻周辺を散策。横浜を堪能した一日。

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たばこと塩の博物館

たばこと塩の博物館――渋谷で何度も前を通って、いつか入らなくてはと思っているうちに閉鎖されてしまい、心残りになっていました。それが墨田区に移転しており、さらに特別展「西アジア遊牧民の染織」開催中と知って足を運んだのが、4月初旬の特別展最終日の前日。この日を外すわけにはいかないと、小雨をついて外出すると降りみ降らずみの空模様、思いのほかの寒さでしたが、それが幸いしたのか、花の盛りの土曜日にもかかわらず人出は少なく、博物館内もゆっくりと自由に歩き回ることができました。

最寄駅は都営浅草線の本所吾妻橋。地上に出てスカイツリーへ向かって歩き、業平一丁目の交差点を右折して直進、右側にありました。駅から徒歩10分足らず。

途中、見事な桜に見惚れて振り返ると桜越しのスカイツリー、上部はすっかり空に溶け込んでいました。

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入口横に立っているのは「喫煙の像」。スウェーデンのたばこ屋の室内看板を原型とするそうですが、たばこ発祥の地である新大陸のネイティブアメリカンをイメージしたものでしょうか。

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ミュージアムショップで購入した図録と塩飴

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図録を入れてくれたビニール袋が、ちょっと凝っていて楽しい

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美術展めぐり

東京駅周辺の美術展ふたつ。
まず、東京駅八重洲口のペデストリアンデッキ(グランルーフ)を通って、京橋のLIXILギャラリーへ。都心の植栽は目に優しいけれど、植物自身はつらくないのかなと、つい考えてしまいます。

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グランルーフの植栽 / LIXILの向かい側に建つ東京スクエアガーデンの植栽

くらし文化遺産 ―変革の記憶、LIXILの宝もの―」展は3月21日(火)で終わりましたが、LIXILが運営する3つの博物館施設、「LIXIL資料館」、「INAXライブミュージアム」、「川島織物セルコン織物文化館」のコレクションから、暮らしの変革に立ち会った品々を一堂に集めた展示でした。

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          ① 世界のタイル オランダタイル   17-18世紀
          ②  ― 〃 ―   瀬戸本業敷瓦   19-20世紀
          ③  ― 〃 ―   ヴィクトリアンタイル   1837-1901頃
          ④  ― 〃 ―   和製ヴィクトリアンタイル   20世紀

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          ⑤ バーナード・リーチ 陶板「蚩尤(しゆう)」   20世紀
          ⑥ 帝国ホテル旧本館(ライト館)テラコッタ   1918-21年
          ⑦ 帝国ホテル旧本館(ライト館)すだれ煉瓦   1918-21年
          ⑧ 岡本太郎 花器「顔」(表裏)   1952年

「川島織物セルコン織物文化館」の織の道具やセントルイス万国博覧会「若冲の間」模型を資料として撮りたかったのですが、こちらの展示は写真不可で、少し残念。代わりにポスターを戴いてきました。

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東京駅に戻り、丸の内北口の東京ステーションギャラリーへ。

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パロディ、二重の声 ―日本の一九七〇年代前後左右」展は、4月16日(日)まで。

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          ポスター & 入口のモナ・リザだらけの壁面

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          立体作品
            吉村益信 「豚:PigLib」
            (サヴィニャックのポスター/モンドリアンの絵)
            倉俣史郎 「Homage to Mondrian #1」:家具

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          会場のいたるところに置かれた立看板から

最後は、伊丹十三のアートレポート「アート・エイジェンシー・トウキョウ」(1976年)という11分30秒の映像作品。

ふたつとも濃密な美術展でした。

描く友1 (13)

南越谷でのグループ展。
春の絵会展―8名の女流作家が描く【美】―
 小島由美子・谷垣博子・能登正子・本間公任子・松永美子・宮崎聡子・やまだあきこ・渡邉早苗
 🔴 2017年3月1日(水)~11日(土)
 🔴 ギャラリーK 越谷市瓦曽根3-7-7-3階

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案内状より:第8回目となります春を感じる季節にふさわしい華やぎのある
女流作家8名が描く作品をお楽しみくださいます様ご案内申し上げます。


以前に訪れたことのある友人の同行がなかったら、たぶん辿り着けなかっただろう住宅街の一角に立つ3階建てのビルの3階。画伯の絵、今回は小品でした。

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道路を挟んだ向かい側の「きっちゃてん」……画廊オーナーのご子息のお店だそうで、頼んだコーヒーのカップが四者四様で楽しく、画伯も交えての女子会(?)に花を添えてくれました。

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プロフィール

benijo

Author:benijo
趣味で機を織っています。役に立つものはなぜか作れず、もっぱらタペストリーですが‥‥
機に向かえないときは、編んだり縫ったり、糸と遊んでいると時間がゆっくり流れます。

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